天国のマシュに会いたい
秋から冬へ
大阪から帰った後、マシュの避妊手術をしなければならないと、いつも二匹の猫が世話になっている病院にマシュを連れて行くと、まだ小さすぎて無理であるから今月の下旬になってから、もう一度連れてくるように言われた。

その時のマシュは病院でも、おとなしくしていて鳴きもしない。

家で居る時もそうであるが、ほとんど鳴かないし、たまに鳴き声を出しても、小さな声で

「ニャーン」
と言うので、かよわい感じがするのであった。

千恵子は毛の深い猫は、もともと、あまり鳴かないのだといっているが、本当にそうなのだろうか。

マシュは口元に小さな模様があって、それがアクセントになって、狸顔と相まって愛嬌のある顔をしている。
確かに模様や毛色は、お世辞にも綺麗とはいえないが、何ともいえない不思議な愛嬌がある。

私はマシュが可愛くて可愛くて仕方がなくなっていった。

そしてマシュは相変わらずによく遊ぶ。

それも半端ではない。

一度相手をしだすと必死になって真剣に遊びに没頭する。

三十分でも一時間でも二時間でも遊び続ける。

私は毎日遊んでやっていたのだが、この頃から、夜になり眠りに寝室へ行く時には一緒にマシュを連れて行き、寝室で寝る前に遊ぶようになった。
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