天国のマシュに会いたい
マシュはといえば、私がリビングのドアを開けるとドアの前で欠伸をしながら、私を出迎えてくれる。

まるで
「おはよう」
と言っているようにである。

今までの猫でそんな仕草をしてくれた猫は居ない。

いったい夜の間はどこで寝ているのであろうかと思い、床に置いてある座布団を触ってみると暖かかったので、その座布団の上で一匹だけで寝ているようであった。

床の上の座布団が冷めている時には私の椅子の上の座布団が暖かかったので、どちらかの場所で寝ていたのであろう。

クロとミルは兄弟のように育ったので、一緒にくっついて寒さを防ぐように寝るが、マシュはあとから一匹だけやって来て、一緒に寝る仲間に入れずに二匹の中に入って寝ることができなかったのであろう。

本当は三匹一緒になって眠れれば、より暖かかったであろうに・・・

以前、一匹が亡くなる前には、三匹一緒に寝ていたのだが、マシュはその輪の中までには入れなかったのであろう。

私は朝起きてきた時に

「おはよう」
とマシュが出迎えてくれるのは嬉しかったのだが、ただせさえ眠る時間が少ないのだから、もっとそのまま眠っていればよいのにと思った。
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