天国のマシュに会いたい
よくストーブの前でミルが居るので、ストーブの前で、くんずほぐれずの遊びをして遊びの勢いでストーブの消火ボタンを足で蹴って、ストーブを消してしまうのも、しょっちゅうであった。

そうこうするうちに二月になり、私は今までに撮ったマシュの写真を面白おかしく書いた文を添えて、パネルに入れ玄関に飾った。

そのうちの写真の一枚を千恵子が、千恵子の会社の近くで、よく利用するクリーニング屋さんに見せたところ

「ワイルドな猫やなあ」
と言われたそうである。

まぁ毛がらは狸のようであるが毛は深く、ふさふさしている。
おまけに首の周囲の毛が伸びてきて、ライオン丸のようになってきている。
そして目は、きりっとして前を見つめている。

そういう姿だったので、思わず口からワイルドな猫だと出たのだろう。

本当は遊びが滅茶苦茶好きなだけの、声もあまり出さず小さな声で鳴く、おとなしい猫だったのに・・・

この冬は寒さも厳しい方ではなく、雪がちらつくという事も無くわりと暖かかった。

二階の私たちの寝室はよく日が当たるので、マシュとミルは寝室から出れるベランダのはきだしの前で、よく日向ぼっこをしていた。
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