天国のマシュに会いたい
しばらく表と裏から二人で

「マシュ・・・マシュ・・・」
と呼ぶが、マシュは立ち止まったまま動かない。

どうしようもないので、私が裏から隣の家に走り込む真似をしたら、マシュは表へ向かって走り出し、表で待ち構えていた千恵子が捕まえたのだった。

それからは庭で散歩している時にも、器用に頭からハーネスを時々外すようになり、すぐに取り押さえてはいたのだが、どうやら外すこつを覚えたようで、紐製のハーネスでは役にたたなくなってきた。

そこで、ちゃんちゃんこのように服をまとい、それに紐をつけるタイプのハーネスを買って来て、それをつけて散歩するようになったところ上手くいき、ハーネスを外すことがなくなった。

ところが何日かして、必死になって逃げるトカゲを捕まえようとして、もがいて服ごとハーネスを外してしまった。

トカゲを追うことに夢中で逃げる事は無かったのだが、このハーネスでも外すのが分かり困ったのである。

そして結局、それからは服につけるタイプと紐製のハーネスを二本つけて、短めに持って散歩するようにした。

それと外す時は頭から外すのでハーネスが頭側にならないように持っていた。
< 69 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop