天国のマシュに会いたい
顔も、どことなく、いつも

「えへ」
と笑っているようで、全体に、なんともいえない愛嬌のある猫だった。

ずいぶん暖かくなってきたので毎晩のように寝室で遊ぶのを再開していた。

その頃、私はマシュと遊んでいると、あと十五年以上マシュが生きるとすると私は七十歳が近づいてくるので、私の命の終わる近くまで私はマシュと一緒に生きていけるのだなぁと、漠然と考えていた。

マシュと一緒だったら楽しいなぁと、マシュができるだけ長く生きてくれるのを祈っていた。

その数ヵ月後に重大な病気を発病して亡くなるなどとは夢にも考えなかった。

でも今になって思い起こすと、この頃から病気の兆候があった気もする。

遊ぶのは、いつも通り一生懸命になって遊ぶのだが、時々、息継ぎをして休むようになった。

一、二分横になって
「ハア、ハア・・・」
と息継ぎをすると、また向かってきていた。

私は身体が大きくなってきたので、ただ単純に体力的に息が、しんどいだけかなぁと思っていたのだが・・・

病気の前兆かも知れなかった。
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