天国のマシュに会いたい
それでも少しでも気温がましな日は、寝室のベッド上でのバトルは続いていた。

そんな毎日が続いていた七月十二日

いつものように朝起きてから新聞を取りに玄関に行きリビングのドアを開け放してきた。

当然のようにマシュはリビングから
「おはよう」
と出てくる。

そして階段の下に私とマシュが並び
「行くぞ」
と私が言うと、いっきに競争をして寝室へ上がっていく。

いつものように階段の途中でマシュが私を追い抜き私のベッドの上に跳ね上がる。

私がマシュのあとからベッドに着き新聞を読もうと横になろうとした。

その時、先にベッドに上がっていたマシュの様子がおかしいのに気がついた。

左足を気にしてプルプル振っているかと思えば舐め始め、そしてまたプルプルと振っている。

すぐにマシュはベッドから下りると左足を引きずるように歩き、寝室のドアの所で横になるが左足が痙攣している。

私がどうしたのだろうと見ていると、また立ち上がり左足を引きずりながら二階の廊下へ移動して横になるが、やはり左足が痙攣している。
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