天国のマシュに会いたい
結局は先生にも原因が分からずに抗生物質と痛み止めの薬をもらって帰った。

家に帰ると左足の痙攣はずいぶん治まってきていて、左足はあまり使わないが自分で歩いてリビングへ入った。

千恵子は仕事があるので会社へ行ったが、そのあと私が様子を見ていると徐々に普通に戻ってきて、昼頃には普通に歩くようになった。

いったい左足の痛みと痙攣は何だったのだろう。

不思議に思いつつも直ったので良かったと安堵した。

今になってみると、この症状が重大な病気の始まりであったのだった。

いつも行っている動物病院は近いので行っているが先生は若い。

もっとベテランの経験のある先生に診てもらっていれば、原因はすぐに分かって、それなりの治療もしてくれたのかもしれないが、その時は半日で症状が治まったので、それで安心をしてしまっていたのである。

今、考えると、どうして気づいてやれなかったのかと非常に悔しくて、情けなくて、マシュがかわいそうで、いたたまれない気持ちになって涙が出てくる。

思い出すと涙が出てくる・・・

そして自分を責める。

本当に悔しくて、悔やまれる・・・

とにかく七月十二日は忘れることはできない。

もっと重大に考えてやれていれば・・・
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