危険すぎる大人だから、近づきたくなる
葛城は電気を消すと、ワイシャツだけになった。シングルベッドに狭々と体勢を整えてからも、また、キス。だけど、今度は軽く触れるだけ。
「っん……、キスぅ……」
本番が始まると、ちゃんとねだらない限り、気持ちよくはさせてくれない。なのに、その言葉を待っていたかのようにすぐに舌を進入させた。歯列をなぞり、舌を吸われ、甘噛みされるその間も、もちろん大きな手は全身を這う。脇の下や太ももの外側、膝の内側など、あえて性感帯を避けるようにパジャマの上からまさぐられた。
やっと唇から舌が抜かれたと思っても、今度は耳がターゲットとなり、
「待ち遠しかったろ?」
と息共に声を吹き入れられ、家中に高い声が響いた。
「他の男としたって、感じないだろうが」
「他の人となっ……か、してな……」
うなじのツボを軽く撫でられ、首筋では硬い舌がツーっと滑る。その、あまりのいじらしい感触に、思わずワイシャツを握り締めた。
「昼間、お前を見かけた。大学の側の大通りで。……ひと月、もたなかったのか?」
「な……にっ……? いッッ!」
突然、パジャマの上から1番感じる胸の部分を強く指で摘ままれ、体が飛び跳ねた。
「このまま自由にしておくかどうか、悩んでいるところだ」
……何? ……もしかして、男の子と歩いてたのを見てて……言ってるの?
仮説を巡らせる私をよそに、葛城は薄いパジャマの上から乳首を少し強くつねる。それとは別に、空いた手で前ボタンも外しているようだが、既に形を現しているそこは、時間が経過するほどに、素直に硬さを増していった。
「あっ、やっ、わっ……私だってっ、いつかは、結婚するっ」
葛城の無表情が少しは焦るかもしれないと期待して、大げさにカマをかける。
だが、奴は一度目を合わせると、勢いよくパジャマを剥いで言った。
「そしたら、その男にも見せ付けてやろう……。お前が俺の舌で悦んでいる、様を……」
そのまま顔を埋められ、予想通り、感触が全身に伝わる。乳首の付け根をすくい取るように舌を使い、次に口の中に含んで、奥歯で甘噛みされる。
葛城はこの体を知っている。数えるほどしか体は重ねていないけど、今までの誰よりも知り尽くしている。
既に股の表面はジンジンと熱を帯び、その奥はキュンと切なくなっていた。
頭の中は先へ先へと急ぎ、やっと乳首から舌が離れたと思ったのに、今度は何やら、ベットの下に腕を突っ込んでいる。
「何? ……嫌。それ、嫌だって……」
「しばらく使っていないのに、埃もかぶってないな…」
「ベッドの下だって掃除してんのよ!」
ローター。小さいけれど、振動が局部に当たると、しばらくももたない。
この前、葛城が持ち込んだ時から、ベッドの下に置いてあることは、もちろん知っていた。だが、どうしても一人で使う気にはなれなかった。もし、癖になったら……やばい。
カチッとスイッチが入ると、静かな部屋に不気味な振動音が響いた。
「嫌、怖い! 音が怖い……」
「耳は塞いでてやる」
葛城はまた耳元に顔を寄せると、大きく息を吹きつけた。その息全てが穴に入り、ワイシャツを掴む手にも一層力が入る。
「アッ!!」
顔を背けたのと、ローターが局部に当たったのは同時だった。
「今日は1回しかイかさないからな……。これで楽しめ」
葛城という人物は、容赦をするような生易しい心の持ち主ではない。
そこをローターで何度かゴシゴシ擦られただけで、もう我慢ができなかった。
「アッ!!!」
私はあっけなくイッた。何も考える暇がなかった。ただ、全神経がそこに集中していて、果てることにしか機能しなかった。
「もう少し我慢した方が良かったんじゃないか? 後が辛いぞ……」
そして、まだ余韻に浸っている私の腰をグッと持ち上げると、葛城自身を入り口に当てる。
「やっ……」
そんな言葉に、もちろん構うはずなく、一気に挿入された。突然の重なる衝撃に、まだ痙攣している中は、自然と腰を引く。
だが。やはり抵抗は許されず、葛城は「チッ」と舌打ちすると、強引に腰を引き寄せ直し、強く掴み入れた。その、キツイ衝撃に、腰は逃げ惑う。
しかし、それも束の間。腰の動きは次第に軌道にのり、葛城自身を、うまく良いところに当てようと体が無意識に動いた。
「ふぅ……」
突然、腰の動きを完全に止めて上から見おろしてきた。もう中は、一切の無駄を許さない、あと少しの摩擦を待つだけなのに……。
「な、何……?」
「そもそも、結婚しようという発想が間違っている」
葛城は睨みながら何か言ったけど、当の私はそれどころではなくて。続きを、続きをと、必死でねだる。
「何……なに……?」
「自由にしてやるのも、今のうちだけだ」
「何言って……」
大きな手は、胸を掴んでぎゅっと絞りながら、
「今すぐどこへも行けないようにしてやってもいいんだぞ?」
「もう……はやく……」
まだ言葉は途中だったが、なんとか聞き入れてもらえる。
そのまままた、段階を待ち、後少し、というところまで責められた。だが、今度は中のモノを一気に引き抜かれ、浮いた腰は行き場をなくす。
「いやっ……ひっ……ひどい……」
「……どっちが?」
葛城はそれだけ言うと、強引に腰を引き上げ、大きく硬直したモノを中へ入れ込んだ。
せり上がる、いいところ。位置は完全にスポットをとらえ、ストレートに迫られる。
「……そのツラ。俺の為ならなんでもするという……証だな」
その言葉を最後に葛城も果てた。果てている間も腰は軽く打ち続けられており、その感触がたまらないのか、強引に口の中に舌をねじ込んでくる。
せめてものお返しと思って、舌を強く吸ってあげた。
「んぅ……」
憎らしい奴のそんな一声が聞けただけでも、とりあえず、良し、としよう。
これで、1ラウンドが終了。葛城は、とにかくしつこい! 初めてした日にも思い知ったが、やるとなれば、人が気を失うまで、やる。
今日は少し機嫌が悪い気がするし、いつもより酷い。でも、早めに打ち止めてもらわないと。できれば遅れてでも、とりあえず学校には行きたい……。
だが、そんな思いを告げる間もなく、既に葛城は首筋に舌を這わせようとしていた。
「っん……、キスぅ……」
本番が始まると、ちゃんとねだらない限り、気持ちよくはさせてくれない。なのに、その言葉を待っていたかのようにすぐに舌を進入させた。歯列をなぞり、舌を吸われ、甘噛みされるその間も、もちろん大きな手は全身を這う。脇の下や太ももの外側、膝の内側など、あえて性感帯を避けるようにパジャマの上からまさぐられた。
やっと唇から舌が抜かれたと思っても、今度は耳がターゲットとなり、
「待ち遠しかったろ?」
と息共に声を吹き入れられ、家中に高い声が響いた。
「他の男としたって、感じないだろうが」
「他の人となっ……か、してな……」
うなじのツボを軽く撫でられ、首筋では硬い舌がツーっと滑る。その、あまりのいじらしい感触に、思わずワイシャツを握り締めた。
「昼間、お前を見かけた。大学の側の大通りで。……ひと月、もたなかったのか?」
「な……にっ……? いッッ!」
突然、パジャマの上から1番感じる胸の部分を強く指で摘ままれ、体が飛び跳ねた。
「このまま自由にしておくかどうか、悩んでいるところだ」
……何? ……もしかして、男の子と歩いてたのを見てて……言ってるの?
仮説を巡らせる私をよそに、葛城は薄いパジャマの上から乳首を少し強くつねる。それとは別に、空いた手で前ボタンも外しているようだが、既に形を現しているそこは、時間が経過するほどに、素直に硬さを増していった。
「あっ、やっ、わっ……私だってっ、いつかは、結婚するっ」
葛城の無表情が少しは焦るかもしれないと期待して、大げさにカマをかける。
だが、奴は一度目を合わせると、勢いよくパジャマを剥いで言った。
「そしたら、その男にも見せ付けてやろう……。お前が俺の舌で悦んでいる、様を……」
そのまま顔を埋められ、予想通り、感触が全身に伝わる。乳首の付け根をすくい取るように舌を使い、次に口の中に含んで、奥歯で甘噛みされる。
葛城はこの体を知っている。数えるほどしか体は重ねていないけど、今までの誰よりも知り尽くしている。
既に股の表面はジンジンと熱を帯び、その奥はキュンと切なくなっていた。
頭の中は先へ先へと急ぎ、やっと乳首から舌が離れたと思ったのに、今度は何やら、ベットの下に腕を突っ込んでいる。
「何? ……嫌。それ、嫌だって……」
「しばらく使っていないのに、埃もかぶってないな…」
「ベッドの下だって掃除してんのよ!」
ローター。小さいけれど、振動が局部に当たると、しばらくももたない。
この前、葛城が持ち込んだ時から、ベッドの下に置いてあることは、もちろん知っていた。だが、どうしても一人で使う気にはなれなかった。もし、癖になったら……やばい。
カチッとスイッチが入ると、静かな部屋に不気味な振動音が響いた。
「嫌、怖い! 音が怖い……」
「耳は塞いでてやる」
葛城はまた耳元に顔を寄せると、大きく息を吹きつけた。その息全てが穴に入り、ワイシャツを掴む手にも一層力が入る。
「アッ!!」
顔を背けたのと、ローターが局部に当たったのは同時だった。
「今日は1回しかイかさないからな……。これで楽しめ」
葛城という人物は、容赦をするような生易しい心の持ち主ではない。
そこをローターで何度かゴシゴシ擦られただけで、もう我慢ができなかった。
「アッ!!!」
私はあっけなくイッた。何も考える暇がなかった。ただ、全神経がそこに集中していて、果てることにしか機能しなかった。
「もう少し我慢した方が良かったんじゃないか? 後が辛いぞ……」
そして、まだ余韻に浸っている私の腰をグッと持ち上げると、葛城自身を入り口に当てる。
「やっ……」
そんな言葉に、もちろん構うはずなく、一気に挿入された。突然の重なる衝撃に、まだ痙攣している中は、自然と腰を引く。
だが。やはり抵抗は許されず、葛城は「チッ」と舌打ちすると、強引に腰を引き寄せ直し、強く掴み入れた。その、キツイ衝撃に、腰は逃げ惑う。
しかし、それも束の間。腰の動きは次第に軌道にのり、葛城自身を、うまく良いところに当てようと体が無意識に動いた。
「ふぅ……」
突然、腰の動きを完全に止めて上から見おろしてきた。もう中は、一切の無駄を許さない、あと少しの摩擦を待つだけなのに……。
「な、何……?」
「そもそも、結婚しようという発想が間違っている」
葛城は睨みながら何か言ったけど、当の私はそれどころではなくて。続きを、続きをと、必死でねだる。
「何……なに……?」
「自由にしてやるのも、今のうちだけだ」
「何言って……」
大きな手は、胸を掴んでぎゅっと絞りながら、
「今すぐどこへも行けないようにしてやってもいいんだぞ?」
「もう……はやく……」
まだ言葉は途中だったが、なんとか聞き入れてもらえる。
そのまままた、段階を待ち、後少し、というところまで責められた。だが、今度は中のモノを一気に引き抜かれ、浮いた腰は行き場をなくす。
「いやっ……ひっ……ひどい……」
「……どっちが?」
葛城はそれだけ言うと、強引に腰を引き上げ、大きく硬直したモノを中へ入れ込んだ。
せり上がる、いいところ。位置は完全にスポットをとらえ、ストレートに迫られる。
「……そのツラ。俺の為ならなんでもするという……証だな」
その言葉を最後に葛城も果てた。果てている間も腰は軽く打ち続けられており、その感触がたまらないのか、強引に口の中に舌をねじ込んでくる。
せめてものお返しと思って、舌を強く吸ってあげた。
「んぅ……」
憎らしい奴のそんな一声が聞けただけでも、とりあえず、良し、としよう。
これで、1ラウンドが終了。葛城は、とにかくしつこい! 初めてした日にも思い知ったが、やるとなれば、人が気を失うまで、やる。
今日は少し機嫌が悪い気がするし、いつもより酷い。でも、早めに打ち止めてもらわないと。できれば遅れてでも、とりあえず学校には行きたい……。
だが、そんな思いを告げる間もなく、既に葛城は首筋に舌を這わせようとしていた。