結婚しました!
「私も調べましたから、ほとんどのことを知っていますが?」
「え?そ、そうですか、それじゃあ母親のことも?」
「ええ。まあ音々の前で言う事ではないので、
これ以上のことは、 言うつもりはないですが、
そちらがそのつもりなら、私たちも今後一切連絡しません。
この件が片付いたら結婚するつもりです。」
「そうですか!それは良かった。
おめでとうございます。
では、そういうことでお願いします。」
「音々、いいか?」
音々はずっと俺のシャツを掴んでいた手を離すと、
「はい。長らくお世話になりました。」
泣きそうになりながらぺこりと頭を下げた。
それを待っていたかのように、
バタバタとろうかを走ってくる音がして、
ごろっと音をさせて襖が開いた。
「音々ちゃん!!」
音々と同じぐらいの歳だろうか、
若い男が部屋に飛び込んできた。