結婚しました!
「あの…

 昨夜は助けていただきありがとうございました。

 このような体勢でお礼を述べるとは失礼かと思うのですが、

 服を身につけていないものですから、

 申し訳ありませんが、

 何か着られるものをお貸しいただけないでしょうか?」



ドキンっ



鈴のなるような声とはこういう声なのだろう。


そしてこのバカ丁寧な口調。


江戸時代からやってきたのか?

SFなのか??


「あの…ダメですか…?」


「ああ、いや、ちょっと待ってろ。」


とりあえず洗ってあるスウェットと思って手にとったが、


スケベ心が

「ちょっと待て!」


とその手を押しとどめた。


ワイシャツを引き出しから出し直し、

それを持って行って手渡した。






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