結婚しました!
別に拒否されたわけじゃない、

ただ、

このままの状態はやはり生き地獄だろう。


目尻に涙を残したまま、

寝息を立てている音々を見て、ため息をついた。


明日は日曜日、病院はやってないしな。


しかし早々に音々を連れて、

例の精神科の先生に会いに行かなくては。


しばらくは修行僧の修行と思うことにしよう。


耐えるんだ八起。


明けない夜はない!



音々の短かかった前髪が少しだけ伸びていた。


俺と過ごした時間分伸びたんだな。


そう思うと愛しくて、

そっと指ですくった。


さらりと落ちた髪は音々の形良いおでこに張り付いた。


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