結婚しました!
「八起さんおかえりなさい!」

家に帰り、音々の顔を見てホッとする。

俺、やっぱりきつかったけど、

あの時、結婚しなくてよかったと思った。

でなきゃ、今の生活はない。


「ただ今、遅くなった。


 おっと頭は治ったか?

 二日酔いになってないか?」


「大丈夫です。もうすっかりいいんです。

 それより座ってください。


 二人でクリスマスしようと待ってたんですよ?」


そういえば今日が25日クリスマスだ。

うおお初めて見た!


チキンの丸焼きって

ホントに家で作れるのか?


ケーキも手作りだよな、凄いな。


神業だろ。


「音々が作ったの?」


「はい。向こうではチキンじゃなくてターキーが主流ですけど。


  向こうだとプディングなんですけど、日本はやっぱこれですよね

 ケーキはずるしてスポンジ買ってきちゃいました。」


そう言って笑う音々を、

思わず引き寄せて抱きしめた。


「きゃ」


「あ。ごめん、つい。平気?」


「ああ、だ、大丈夫です。」


俺はもう1度ぎゅっと抱きしめた。

ああ。

神様願いが叶うなら音々の全部を俺にください。


神の誕生日に、神頼みするってありかな?

罰当たりな俺。







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