結婚しました!

「音々ちゃん、ちょっとコーヒーを三つ買ってきてくれるかな?

 大きいお金しかないから、

 門の外のコンビニまで頼んでもいいかい?」


「はい。コンビニですね?」


「うん、あそこのロイヤルブレンド頼むね?

 こぼすといけないからゆっくりでいいよ。

 病院内も走ってはダメだよ。」


「はい。」


音々はドクターからお金を受け取ると、

玄関へ向かった。


音々の背中を見送ってから、

彼は、俺の方を向き直り、話を始めた。


「僕は音々ちゃんじゃなくて、

 お母さんの方の主治医だったんだ。


 君は知っているんだよね?


 音々ちゃんが高宮の子じゃないってこと。」



「はい。お義母さんの妹さんの子どもなんですよね?

 妹さんには会ってきました。」


「それじゃあ、話してもそう驚かないね

 実はね------------…」


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