結婚しました!
『八起さんさんと一緒にいたいんです』


『八起さんを大切にしてあげたいです。』


この言葉が今の音々の思いの全てなんだと思うと

さっきやっと引っ込んだ涙腺が

ゆるゆると盛り上がってくるのを感じていた。


心臓もギュッと掴まれた感じで、

こんなに、愛おしく思えるものが、

今まであっただろうか。

きっとこれからだって無いだろう。


俺は、音々の座る椅子の後ろに立って、

そっと肩に触れた。




 




 






 
 
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