結婚しました!
「へえ?ノムさんがプロポーズなんて考えられないよ。

 本当?ノムさん。なんて言ったの?」


「な、なんの話だよ?」


「は~~いっちょ前に照れてるよ~!!」


俺は散々からかわれ、酒の肴にされて、

それでも、決して、嫌じゃあなかった。


そこにいる誰もが、俺たちを祝福してくれてたから。


何より、すっかり音々の機嫌が治っていたから。


ほっとした。


俺はさっき、アイツに何をそんなに怖がられたのか

それが知りたいと思っていた。


明日から月曜。

仕事があるから、

こんなふうに、音々に構うわけにはいかないが、

今度ゆっくり音々の話を聞かなくてはと思っている。


とにかく、とんでもなく不思議で厄介な女だということだ。






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