結婚しました!
恐る恐る音々の頭に触れる。

「平気か?」

「はい。」

ニッコリといつもの笑顔が帰ってきた。

腑に落ちないけれど、

とりあえずホッとする。

「皆さん優しくていい方ばかりですね!

 ご飯も美味しかった。」


音々はふふっと

笑いながら、俺を見上げた。


俺は黙って頷き、そして切り出した。


「音々、俺は、音々のこと何も知らない。

 色々話してくれないか?」



「私も八起様のこと何も知らないです。

 いっぱい話を聞きたいです。」


そうだな、焦ることはない。


俺たちはまだ、出会ったばかりだった。


わからないことがあるのは当然で、

これからゆっくり分かり合えればいい。




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