結婚しました!
「ふ~ん、ついに結婚を考える女が出来たか。

 やっと落ち着くってことか。」


「なんだよそれ。」


「最近のお前は知らんけど、

 お前無節操な肉食だったろ、

 欲望剥き出しのガキっていうか。」


「言いすぎだっての、

 でも、まあ、そういうのあったかなあ。


 女なんて、すぐベタベタしてくるし、

 掃いて捨てるほど寄ってきたしな。」


「それ、俺たちの仲間内で

 七不思議の一つだったんだぜ、

 なんで八起がモテるのかって。」



「不思議…か?」


「今思うと、

 お前は人一倍安定を求めてたんだと思うよ。


 自分こそは特別ってなりたがる女たちが、

 周りに集まったのかもな。


 安定求めるのは、

 女の方が多いもんな。」


「へ?」


「そういう相手を探してたんだよお前、

 だから、どんな条件が良くても、

 どんな美人でも、

 お前の願いを叶えるに値してなかったのさ、

 で、今、出会っちゃったんだろきっと?


 お前の安定を与えてくれる運命の相手に。」





 


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