アタックNo.4
合宿7日目

色々が積み重なり限界になってきていた

その日の朝食で、私はどうしてもゆで卵が食べれなかった
元々、少し苦手という事もあり、無理して食べるのも限界だった

そんな私を見て、優しい先輩が小声で話しかけてきた


『シューズケース』

『へっ?』

『シューズケースに入れ』

『マジですか?』

『シッ!』

思わず出た声を制される

『私もこれ入れるから、あんたは卵入れ』

私は黙って頷いた

幸い、キャプテン、副キャプ、鬼顧問のテーブルから死角になっていた

私はそっとゆで卵を持つと目線は前を向いたままシューズケースの中へと落とした

って言うか、先輩それ大丈夫ですか?

先輩は油でギトギトのコロッケをシューズケースに入れていた



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