恋はいっぽから!(続編)~夜明けの珈琲~
それでなくとも、突然の訪問。
当然ながら、何をしようだの…
思えない。
「………。さっきまでDVD観てたけど、お前も観るか?」
自分ひとりならともかく……、
これでは、間がもたない。
「……。はい。」
「ちなみに…字幕なしで観るけど。」
「……いいです、それで。ところで…何を観てたんですか?」
「…『Remember The Titans』。」
「『タイタンズを忘れない』ですね。」
「知ってるの?」
「いえ…、題名くらいしか。先生は洋画が好きなのですか?」
「ああ。今は洋画のスポーツものばっかり。」
「……青春を取り戻したいんですね。」
「……なんか引っ掛かる物言いだけど…、まあ、違いないかもな。がむしゃらな若者見てると気持ちがいい。」
「………。緑茶入れましょうか?」
「オイ、コラ。じじい扱いか。」
「……。冗談ですよ。早く観ましょう。」
「…………。」
張り合い……、ないな。