恋はいっぽから!(続編)~夜明けの珈琲~
「うっそ、マジか!女共泣くぞ!」
「つーか…、ちきしょー、やっぱキレイ系か。」
「ハハッ、いーだろ。」
彼女は驚いた顔で…俺を見上げた。
「じゃーな、久々のデートだから悪いけどもう行かせてもらうよ。」
俺はそう断って、彼女の肩を抱いたまま……
奴らに背を向けた。
一歩はまだ…、戸惑いを隠せない様子。
「先生、いいのですか?彼女だなんて紹介してしまって…。」
「事実じゃん。」
「けど、元生徒ですし…」
「何年前の話?もー関係なくない?」
「……ですが…、あの…」
「てか…、『キレイ系』とか言われてたな?」
「ええ。随分と口の上手い子でしたね。」
「……違うだろ。」
「え?」
「他の男から見たお前って…、そうなんじゃねーの?」
「………。まさか。」
「…少しは自覚…持てよ。」
トン、と自分の首元を指でさして。
「マーキング。」
そう…、伝えると。
彼女は顔を一気に真っ赤にさせた。