恋はいっぽから!(続編)~夜明けの珈琲~
「これじゃあ最初からネタバレですね。面白味に欠けてしまうわ。」
「………。楽しいよ、きっと。」
「………。」
「この際だから正直に言うけど。お前がいなくなったら…何だかつまんねーんだ。一緒に喜べることができたらって…今日一日思ってた。でも…わかんねーんだよな、ホント。」
「………。」
「だから……、一緒にいて。一緒にいて…教えてくれない?」
「………お断りします。」
「(イラッ)なんで?」
「私ばかりがドキドキしてて、何だか惨めになるからです。」
「てか…、全くそんな風に見えなかったけど。」
「………。だって。演技ですもの…」
「…は?」
「先生をドキドキさせる為の演技です。」
「…………。」
「いちいちアタフタしていたら、また子供だって馬鹿にするでしょう?私だってもう22です!一応…大人です。自分の行動に…責任を持ってやっています。」
「…………。…演技…?…なる程…、じゃあ俺はアッサリ騙された訳だ。」
「……え…。」
「何度ヤバかったか…、お前に想像つく?」
「………。」
「一丁前なことするよーになったじゃん。…じゃあ…初めっから遠慮することなかったな。」
「…………。」
「何でもないフリも…限界。…一歩、キスしていい?」
「仕方ないですね。……してあげても…いいですよ。」
「…ついでに…帰す気もないけど。」
「……望むところです。」
彼女が…ギュッと目を瞑る。
潔いと言うか、
思いが通じた時の彼女は……
こうにも素直で。
だからこそ…大切にしたくて、
臆病にも……なる。
だけどさ、
もうお互い大人だし?
「……覚悟しろよ?」