恋はいっぽから!(続編)~夜明けの珈琲~
「おはようございます。本日より2週間教育実習をさせていただきます、三船一歩と申します☆」
「……………。」
なぜなら目の前に。
いなくなったはずの…
三船一歩がいるのだから。
呆然とする俺を見ながら…、寺澤と紺野がニヤニヤと笑っていた。
「……は?」
「ですから…、実習です。教科は数学なので……、よろしくお願いします、『仁志先生』!」
「……………。」
なんだ……、コレ。
もしかして、最初から…上手く騙されていたのか?
「先生、私言いましたよね。私は…紺野先生のように色香漂う女性になって、いずれは…小松先生のように…」
「………おかえり……。」
「………!」
「確かに…戻って来たな。見事なお礼参りじゃん。」
「………。ええ。首を洗ってまっててと言ったはずです。」
彼女はつかつかと俺に近づいて…、そっと耳打ちをする。
「……ですが…、その首のマークは、洗ってもおとせませんね。(ニヤリ)」
「……………。」
こいつは……
小悪魔か!
「…スリルあっていーじゃん。また…秘密の恋って奴?……望む所だ。」
一筋縄でいかないところは……
どうやら今も健在。
ただちょっと違うのは……
教師×教師の恋になったこと。
……それだけ。
~Fin~