君から、私へ。 私から、君へ。
「…麻緒のね、メール。
あれ、もうずーっと前から、
『梨柘の誕生日に告白するんだ』
って、言ってたやつなんだ。
しつこいくらいさ、
『大丈夫かな、俺振られないかな、』
とか聞いてきて。
…そんなん、俺に聞かれたってなんて答えりゃいいのかわかんないっつうのにさ。」
笑いながら、目に涙を浮かべて話す小林くん。
「そんで、いざ撮ったら
『俺これ送れる自信ない』
とか言い出して。
だから俺が送信予約を設定してさ、
『絶対解除するなよ』
って、言ったんだ。
…それから、麻緒、綾瀬さんの誕生日、ずーっと気にしてて」
「…うん」
「返事もさ、
『なんて返ってくるかなー…』
って、毎日、言ってた。」
「………うん」
「…でもさ、」
「……うん」
「…麻緒、……死んじまった……っ」
「…う、ん…っ」
目を押さえて、声を殺して泣く小林くん。
「…なんで…っ、返事返ってくる前に、死んじまうんだよ…!!」
「…っ、」
「俺、麻緒と綾瀬さんがうまくいったらいいなって、ずっと、思ってたのに、さ、」