君から、私へ。 私から、君へ。






私と麻緒はずっと前から互いを想っていた。



小林くんはそんな私と麻緒のことを想っていてくれてた。





だけどそんなみんなの想いは、もう叶わない。



「…私ね、

ずっと、麻緒が好きで。


…でも、ずっと『好き』って言えなかった。



『いつか絶対言おう』
って思ってたのに、結局一生、伝えられなくなっちゃった。

…でもさ、」



「…」


「…でも、やっぱり麻緒が好きだから。

きっといつか、生まれ変わって、また麻緒と出会えたら、

今度はさ、絶対、怖くてもちゃんと言おうと思うんだ。

『好き』って。」

「…うん」



私が生まれ変われるかも、生まれ変わってもまた麻緒と出会えるかもわからないけど。


「…もう絶対、後悔はしないよ。」

「…うん」










ねぇ、麻緒。

いつかまた、出会えたら。


そしたらさ、すぐにでも君に返事をするね。
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