君から、私へ。 私から、君へ。
「…すごい」


この一言に尽きるだろう。

小林くん…お金持ちだったのか…


『小林』と言う表札がついたその家はとにかく大きい。

そしてなんだかオシャレ。


「な?すごいよなー!
小林のクセにさ」

「クセにって何、クセにって。」


「…あ、小林くん。」

「うわ、出た!!」

「幽霊扱いすんなや。」


ヌッと出てきた小林くんにビビる麻緒。


「もういい白神とか知らない。

さ、上がって上がって!

綾瀬さんだけ。」

「ちょ、俺もケーキ食べる!!」

「『小林のクセに』とか言う奴のケーキは無い。」

「小林様って言いたかったんだよ!本当は!!」

「言い訳に無理がある」

「ごめんごめんごめんなさいってば小林!」

「…小林『様』。」

「小林様!!」

「…入れ。」

「あざっす!!!」




…あ、なんか主従関係が見えてきた。
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