secret name ~番外編~
デートしようとか言い出すつもりだったのだろうが、ノーヴェは仕事だ。

楽しい楽しい、仕事。

あんなに機械を壊して回る人間も、そうはいないだろう。
この契約がずっと続けばいいと、本気でそう思っている。

「そ・・・か。そんならしゃーないわ。ほなら、日曜は?」
「休み。」
「土曜、定時やんな?!」

ガッカリした様子から一転、いきなり食いついてきた。
その変わり身の早さに驚きながら、ノーヴェは頷く。
「予定、あるん?」
首は、横に振る。
セッテはガッツポーズをして、喜びを分かりやすく表現してくれた。

「デートや!」

目を輝かせる彼は、鼻歌でも歌い出しそうな勢いだ。
「どっか行きたいとこ、考えとってや!」
それだけ言い残して、セッテは部屋を出ていく。
夕食を食べに行ったのだろう。
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