secret name ~番外編~
それだけしか話せなかったが、話せない事情は2人にもなんとなく伝わったようだった。
「・・・で、何を悩む事があるのか、さっぱりわかんねぇんだけどよ。」
腕を組んで、クアットロが唸る。

「お前振ったんだからさ、別にもういいじゃん。」

確かに、返事ははっきりとしていないが、事実上振った事になる。
「分かってないわね!セッテは何で、振られる事分かってて告ってきたかって、そーゆーことでしょ?」
少し違うが、もうそれでいい。
「女はね、抑えきれない想いがあるのよ!」
「オカマの癖に。」
ドラマチックな恋に陶酔しきっているトレに、クアットロの暴言は届かない。
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