secret name ~番外編~
多分、彼はあの年賀状を出さない。

なんとなくそんな気がしたノーヴェは、ヘルメットを置いて光り具合を確かめた。
細かな傷はあるが、まだまだ綺麗だ。
だが、もうこのヘルメットも5年目なので、いい加減買い替えなければ。ヘルメットの寿命は、とっくに過ぎている。

(バイクも、そろそろかなぁ・・・)

7万キロ以上走った愛しい鉄馬も、そろそろゆっくりさせてやりたい。
未だに唸っているセッテを無視して、ノーヴェはバイクの事ばかり考えていた。

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