明日も桜が綺麗に咲いています
彼女は楽しそうに石に話しかける。
聞こえてくるのはたわいもない言葉。
でも、不思議とひきつけられるもの。
そして、彼女が話すたびに優しく桜の花が揺れる。
まるで彼女の言葉に桜の木がうなづいているかのようだ。
「・・・・さみしいんです・・・・」
ぽつんと、つぶやかれた言葉。
その言葉はよく聞こうとしなければ聞き逃してしまうような、小さな小さなもの。
でも、なぜだろう。
私の心にすっとなじむようなそんな感覚がした。
まるで昔から感じているような
そんな気持ちになった。