明日も桜が綺麗に咲いています
そこでああ、あれは彼女の瞳からこぼれる雨・・・
涙なのだと理解する。
「あなたはこの季節にだけ姿を見せてくださいます。だけど、いつも傍にいてくださいま
すよね。」
一度こぼれた涙は止まるということを知らないらしい。
つぎからつぎへとあふれ出てくる。
「わがままでごめんなさい。でも、さみしいんです・・・声が聞きたいんです・・・抱きしめてほしいんです・・・・」
そういって彼女はいったん言葉をきり、また囁く。
「歳三さん・・・・」
いとおしい、人の名を。
ドクンッ
彼女が・・・・いいや、彩愛さんがつぶやいた言葉が私の中の何かを呼び覚ます。
「歳三さん。私は、いまもあなたを変わらず愛しています・・・・」
彼女の心で思っていることがわかる。
当り前だ。
彼女は、いいや、彩愛さんは前世の私だ。