明日も桜が綺麗に咲いています
すべてのことがつながったような気がした。

毎年同じに、5月11日に見る夢。

月日と共に徐々に変わる景色。

そして彼女・・・・彩愛さんがつぶやいた愛おしい人の名前。

これはただの夢ではない。

私の、前世の記憶を見ているのだ。

「私は毎年こうして歳三さんの眠る場所に訪れていたのね・・・・」

彼の思い出に触れたくて

彼の声が聴きたくて

彼の面影を見つけたくて

彼に名前を呼んでほしくて

彼にもう一度、抱きしめてほしくて・・・・

毎年、私は訪れていたのだ。

そして

彼女の声が聞こえたのは

彼女の顔をみることができたのは

彼女の涙を知ることはできたのは

私が前世の記憶を現世で取り戻すことができたからだろう。
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