あなたに捧げるストーカーの歌
私の体も水をかけられたせいでひんやりしていた。
〈ガララッ〉
教室のドアを開けた私は、今一番会うと面倒な人に会ってしまった。
ドアを閉め、もう一度ドアを開け顔を見た。
新谷未来。
私に水をかけた奴である。
「あぁ!日向ちゅん!?」
(ちゅん??!!!コイツ…イカれてんな)
私が思ったことがわかったのか、嫌な顔をするがベラベラ喋り続ける新谷未来
「今日、体育あったっけ???髪の毛濡れてるけど大丈夫ぅー???」
(お前、同じクラスなんだ。ってか私に喧嘩うってんのか????ちょっとキレようかな。)
「日向ちゅん???どうしたの~??ブス真顔でつったって」
〈プツッ〉
私の中の何かがキレた。
「あんたねぇっ!」
〈ガラッ〉
ドアが開いた音がした。
「あっ中島君っど…どうしたの!??」
私は振り返ろうとした。
だが
私の肩から腕を回すものが私の怒りを遮った。
「ねぇ……君。今、日向になんて言った?」