雪の花びら


講義の後、さくらと合流して、4人で食堂に来ていた。
大雪だけど、朝、雪をあまり見なくて済んだせいか、今日はご飯も美味しく食べれている。

そんな中、不意にさくらはハッとして春野君を見た。

「ねぇ、義高って名前、まだ見つけられないんだけど!!」

急なさくらの抗議に春野君は一瞬目を丸くして、楽しそうに笑う。

「でしょうね。有名な話じゃないし。」

「どういう事??実在しないとか?」

さくらは思いっきり春野君を見る。

「実在はしてると思うけど…。」

「何よ…?」

笑顔を引きつらせて答える春野君を伺いながら見るさくら。

「木曾義高なんて知らないでしょ?」

「………。」

こんなさくら見た事なかった…。
知らないんだろうな…。

「普通知らないから。」

春野君は笑顔で留め一言。
その後、さくらが暁君に八つ当たりした事は言うまでもなかった…。


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