雪の花びら
3
*
お迎えを断られたあの日以来、朝日奈さんと全く連絡が取れない。
暁もさくらさんも連絡が付かないらしい。
あの日のメールも
《今日は体調が悪くて…ごめんなさい。》
…だけだった。
まだ体調が悪いんだろうか。
雪も止まない。
雪のせいで体調が優れない…ならいいんだけど。
「義高、今日も一人か?」
気付けばもう大学。
一人で来ると景色がぼやける。
「あぁ…暁か、おはよう。うん…。」
「朝日奈どうしちゃったんだろうな…。さくらも心配してる。」
「そうだよね…。」
二人に言わせれば初めての事らしい。
もしかして…俺のせい?
…と思わずにいられない。
実際こうなったのは、あの雪見の次の日からだった。
雪嫌いの彼女に雪をあれだけ見せたのだから可能性は十分にある。
「朝日奈さんの所、今日も行ってみる。」
「あぁ…、義高、無理するなよ。」
「うん。」
俺の不安は最近暁にも心配をかけている。
それも知ってる。
でも、どうしようもないんだ。
彼女に逢えない。
それだけで、こんな気持ちになるんだから…。