雪の花びら
気持ちは悪い。
正直、外なんて見たくない。
でも…。
思い切って、言われた通りにカーテンを開けた。
「あ…。」
そこに降っていたのは雪じゃなかった。
そんなはずはない。
時季にはまだ早い。
降っていたのは桜だった…。
「どうして……。」
春野君が私の夢の中の¨約束¨を知っているはずがない。
だけど降っているのは、どう見ても桜だ。
気付けば頬に涙が伝う。
それと一緒に気持ち悪さはなくなっていた。