鳥かごと処女
絵をくれると言ったレヴェンテの申し出を、亮一郎は断った。


自分が持っているよりも、この時代の彼らに持っていて欲しい。
そして、願わくば忘れないでいて欲しい。


自分が居なくなっても忘れないでくれと言った亮一郎の表情は真剣で、レヴェンテは引き下がるを得なかった。

すると、横からセードルフが。

「俺がもらってもいいか?」

と、聞いてきたので、亮一郎の肖像画はセードルフの手に渡った。


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