鳥かごと処女
薄暗い蔵の中。

祖父の遺品を見せてもらおうと、亮一郎は歩く。
祖父は考古学者で、憧れだった。

いつまでも現場主義。
海外にも多く飛び回り、その足で発掘調査にも加わってきた。
亮一郎はそんな祖父に憧れ、色々な事を教わって育っている。

(じいちゃん・・・)

薄汚いツボ。

錆びた刀。

変な置物。

祖父が残したのは、一般の人々から見たら価値の無いものだったが、亮一郎には一目でそれが発掘物だと分かった。
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