鳥かごと処女
これからもっと色々な事が、祖父から学べる。
そう思った矢先の、訃報。

涙が出るより先に、夢が崩れた音がした。
信じられないというより、信じたくない。
亮一郎の夢は、祖父と共にあったのに。

思い出に浸っていたら、何かにぶつかった。
鈍い金属音のそれは、薄暗い中でも異質。
何が異質なのか問われても分からないが、とにかく雰囲気がおかしかった。
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