鳥かごと処女
エメシェは毎日、弟と礼拝に来た。
自分より背の高い彼女のレヴェンテと言う弟は、15歳。遊びたい盛りだろうに、朝早くから働いているらしい。

姉によく似た容姿のレヴェンテは、異国人である亮一郎に興味津々で、会えば国の話を聞きたがった。

レヴェンテの容赦ない日常会話が、負けず嫌いな亮一郎のマジャール語の習得に、拍車をかけたのは言うまでも無い。
< 59 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop