鳥かごと処女
マジャール、とは。
一体大陸のどのあたりだろうか。
ラテン語系の言語では無かったし、ましてや聞いた事すらない地名。
チェイテと言う名前がどこの地名なのか。鳥かごに添えられていた地名としか、分かっていない。
何か祖父に聞いたことは、確かだ。
それを思い出そうとすれば、やはりモヤがかかったように、記憶があいまいになる。
(じいちゃん、教えてくれよ。俺、ここで何すりゃいいんだよ。)
祖父の笑顔さえ、思い出せない。
だが、声だけは思い出せた。
“いいか?見つける事が大事なんじゃない。探す事が大事なんだ。”
探す事。
生きるのに精いっぱいで、牧師から言われた“使命”とやらを、探す事さえしていなかった。
(そうだ。探すことから、始めないとな。)
休憩を終わろうと、立ち上がる。
友人とも師とも呼べるセードルフに、色々聞いてみよう。
とにかく今日の分の作業を終わらせて、夕食が終わったら。
亮一郎は気合を入れ直して、寒空の下で作業を続けているセードルフの元へ走った。
一体大陸のどのあたりだろうか。
ラテン語系の言語では無かったし、ましてや聞いた事すらない地名。
チェイテと言う名前がどこの地名なのか。鳥かごに添えられていた地名としか、分かっていない。
何か祖父に聞いたことは、確かだ。
それを思い出そうとすれば、やはりモヤがかかったように、記憶があいまいになる。
(じいちゃん、教えてくれよ。俺、ここで何すりゃいいんだよ。)
祖父の笑顔さえ、思い出せない。
だが、声だけは思い出せた。
“いいか?見つける事が大事なんじゃない。探す事が大事なんだ。”
探す事。
生きるのに精いっぱいで、牧師から言われた“使命”とやらを、探す事さえしていなかった。
(そうだ。探すことから、始めないとな。)
休憩を終わろうと、立ち上がる。
友人とも師とも呼べるセードルフに、色々聞いてみよう。
とにかく今日の分の作業を終わらせて、夕食が終わったら。
亮一郎は気合を入れ直して、寒空の下で作業を続けているセードルフの元へ走った。