鳥かごと処女
先日。

亮一郎はうっかり、北アメリカで起こった魔女裁判の話をしてしまったが、これは大きなミスだった。
アメリカ・ニューイングランドで起きたセイラム魔女裁判は、1692年の話だ。

この時代からすれば、未来の事である。

当然セードルフは気付かなかったが、その時に、“ハンガリーはまだだから”と言ってしまったのだ。
“まだ”と、いうことは、これからあると言う事だ。

まるで預言者の様なもの言いに、セードルフは疑問を抱いていた。
一緒に居た牧師は深刻な顔で聞くだけで、特に疑問を持たないようだった。
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