君が好き
拓哉先輩は少し今日暗い気が…
体育館の壁に二人背をかけた。
体育館全ての音が体全体に響き渡った。
「…好きなやつとか翔太はいる?」
「まだ、わかんないけど…いるんじゃないですか?」
「なんだそれ」
拓哉先輩は俺の頭を軽く叩いた。
「先輩はいるんすか?」
拓哉先輩は口元に手をやり遠くを見つめた。
「いるよ……」
横がおでもわかる顔の赤さ、照れ屋なんだ…
「1年の…小山…」
初め、拓哉先輩が言ったことがわからなかった。
なんだか不思議な気持ちになっている
いや…
かなり動揺していたのかもしれない