君が好き



思うのも無理はない。



サラサラな髪が風になびいてカッコよく着こなされた制服にはシワ1つない。



爽やかくん!!



チャラチャラしてなくていいな…この人。




「えっと…」



「小山春です」




二人並んで下校する。

この人は奥村翔太って言って、今さっきバスケ部に入部したらしい。



中学が隣だから帰り道はだいたい一緒。



「小山って犬好きなんだ」



「え、あぁ…まぁ」




さっきの満面の笑みを見せた事を思い出してつい顔が歪んだ。



「恥ずかしいところを…」



せめてなら、忘れて欲しい。



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