一万回目のプロポーズ
「一人で行くから。」

私はそう言って歩き出した。

でも瞬は私の後ろをついて行った。

スタスタ スタスタ スタスタ

「・・・。」

なによ・・。あれ・・・?あの人影・・・。

私は前にいた人影を見かけた。

でも一瞬で誰だかわかった。

長い髪にくるくるパーマ、スタイル抜群の知紗。

私は小走りで知紗の前を通り過ぎた。

「・・・ブス」

知紗のつぶやきが心に刺さった。

「あっ、瞬くーん!」

知紗は瞬に手を振った。

・・・私には関係ない・・・

私はそのまま走り出して行った。

◆◇◆◇瞬◆◇◆◇

俺は、逃げようとする琴音の腕を掴んで歩き出した。

「ちょっ・・・離してッ!」

あっけないく琴音に振りほどされてしまった。

そして琴音は先に歩いた。

そのあとを追いかけるように俺は歩いた。

でも突然、琴音が小走りになった。

・・・一体どーし・・・!?知紗!

うわっマジかよ・・・。

でもオレ、ちさの彼氏なのになんでこう思ってるんだ・・・・?

「あっ、瞬くーん」

知紗は俺にむかって手を振った。

俺は振替した。

そして俺たちも待ち合わせ場所に向かった。
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