一万回目のプロポーズ
「知紗ッ!」

後ろから声をかけられた。

「瞬くん!」

私の顔は満面の笑みだ。

「・・・話があるだ。」

瞬くんの顔は険しい顔だった。

な・・・なに?一体なに言われるの・・・?

「・・・俺と別れてくれ」

「・・・え?」

別れ?ウソ・・・冗談でしょ?

「・・・それ冗談で言ってるの?」

「本気だよ。俺、最初に言ったろ。お前が好きなんて一言も言ってない。俺が好きなのは琴音だけだって」

「・・・・約束覚えてるでしょう?」

「好きにしろよ。オレはあいつのことが好きだ。それは変わらねぇ。」

「・・・そんな・・・・ひどいよ・・・・私のほうが・・・瞬くんを・・・瞬をこんなにも好きなのに・・・!なんで!?私のどこが嫌なの!?」

「・・・ごめん。」

カァァァァ・・

「私にも考えはあるわ・・・。」

「考え?」

「えぇ。さっき好きにしろっていったじゃない?なら好きにさせてもらうわ。」

◇◆◇◆琴音◇◆◇◆

「・・・なんで・・・私がこんな目に・・・」

瞬には強気だったけどやっぱり弱いな・・・私。
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