甘いmilkchocolate~嫌いなアイツ~
誰かに引っ張られ
りんの腕の中から解放される私
でもまた誰かの腕の中に
包み込まれた
「みえこちゃんあの2人が帰るって
呼んでるよ」
その誰かとは堺だった
「行ったあげて」
私の耳元で言う堺は
優しい笑みで微笑み返す
「う・・・うん」
りんを見ると頷いてくれたから
2人のもとに行くことにした
りんのあんな姿見たのは初めてだった
小さい頃からりんは男気が強くて
こんな意地っ張りな私だけど
私が悲しいと思うときには
それを察して黙って隣にいてくれた
いつも私に笑顔を見せてくれて
その笑顔が励ましてくれていた
たまにバスケに誘ってくれてたのも
悲しみにくれてるとき
体を動かして元気出せって意味
だったのかもしれない
だから悲しい顔なんて初めて見た
寂しい顔なんて初めて見た