甘いmilkchocolate~嫌いなアイツ~
一人であたふた混乱している
みえこを微笑ましく見ているのであった
「もうここまでで良い」
「家まで―――」
「良い!!
すぐそこだから」
なるべくあのボロアパートを
見せたくなかった
「じゃあこの傘を」
「いらん」
私はこの男から離れ雨の中に
入っていく
「な、名前は」
「堺 ケンジ」
「そ、そうか・・・」
お礼を言わないとな・・・
ただのお礼だ・・・
お、お礼に男女関係ない・・・
私は再び堺の方に振り向いた
「ありがとな。堺」
くぅぅぅぅ・・・
ハッ!!恥ずかしい!!!
「じゃ・・・じゃーな!!」
また振り返り帰ろうとしたときだった