【短編】寝ているアイツにキスをした。~柚子side~
「えっ??昨日のことって??」
「やっぱり覚えてなかったか。お前爆睡してたもんな」
「ねぇ、なんの話??」
「いや、なんでもねぇよ」
「ねぇ教えてよ!!気になるじゃん」
「バーカ。ヒミツだ」
そう言ってニヤリと笑う樹。
「んもう、樹なんて知らない。先行くから」
ほんとに樹はバカだ。
あたしの気持ちも知らないくせに……。
ほんと鈍感なんだから。
でも好きだし、憎めないよね。
「まあそのうち教えてやるよ」
「そのうちっていつ??」
「まあ気が向いたらだな」
「はあ??意味わかんない。樹ってほんとバカ」