廻る、出会いと別れ
「優、ありがとう。今の言葉なんか嬉しかった」



祖父が今日亡くなったことにも意味があるんだろうなと思えてきた。




元気な姿で家に帰ることは出来なかったけれど、遺体という姿ではあったけれども、家で年を越した祖父。



意地でも帰ってきた祖父に、昔の頑固だったころの祖父の姿を思い出し、少し暖かな気持ちになった。



祖父は最後まで祖父だったんだ、そう思った。




そうしたら、大きかった後悔の気持ちよりも別の気持ちが大きくなった。
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