廻る、出会いと別れ
小野田さんにならいいよね?


「聞いてくれますか?」



私が話し始めると分かったのか、小野田さんは静かに話を聞いてくれた。



「最近自分は何が出来てるのかなって思っちゃって…………」



一度話し始めたら、言葉がすらすらと出てきた。

というより、止まらない。



私がずっと話している間、小野田さんは優しく相槌を打つだけで、でも話をちゃんと聞いてくれた。



同期への劣等感とか、患者さんへの申し訳なさとか、色んな不安を。



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